ロシア連邦北極圏開発参加企業 錫採掘量を倍増
2020年にロシア連邦北極圏開発参加企業になった「ヤノロヴォ」社は、サハ共和国のウスチ=ヤナ地区の、チリチャフ小川錫産地開発案件の投資額を倍増する計画を進めている。極東・北極圏開発コーポレーションとの合意に従って、当初の投資額は3億1,700万ルーブルだったが、それによって74人の雇用が確保された。
アレクサンドル ラリオノフ「ヤノロヴォ」管理会社副社長は、投資額を倍増させる理由は、錫市場の好況にあると説明している。最近、消費者の需要が伸びているので、会社も成長段階にあり、獲得した利益を事業拡大に使うことにしたという。
「当社の投資資金を6億2,800万ルーブルまで増やそうと考えている。この資金を使って選鉱設備を更新し、現在の高需要を満たすためだ。従業員も増員するので、173人以上の雇用が確保される。また、納税額も28億ルーブルまで増加する」
とラリオノフ副社長は語る。
2021年に、「ヤノロヴォ」社は、ノボシビルスク錫コンビナートに、3億トン以上の錫コンセントレートを出荷した。船舶から貨物列車への積み替えは、「ヤクチヤ」経済特区の参加企業である「ニジニーベスチャフ」貨物鉄道ターミナルで行なわれた。現在、採掘される錫原料は、ロシア国内市場だけで販売されているが、今年から、中国とマレーシア向けの出荷を計画している。
アレクサンドラ パホモヴァ「ヤクチヤ」経済特区北極圏担当副社長によると、現在北極圏で総額30億ルーブルの、12の案件が実施されることによって、660人の新機雇用が確保されるという。
ウラジーミル グドコフ極東・北極圏開発コーポレーション北極圏投資案件担当は、「ロシア連邦北極圏参加のサハ企業は、主に錫・金・ダイヤ原石採掘案件の3つに投資するが、それらで新規雇用の70%を占めている。ロシア連邦北極圏参加全企業の投資額は、既に320億ルーブル以上に上り、3,500人以上の新規雇用を確保した」とコメントしている。
ロシア連邦北極圏参加企業の有資格会社は、税優遇措置と社会保険料の75%を国家が負担するという、国の支援策を受けている。その他、土地取得時の手続きが簡素化され、保税倉庫制度が適用される。
極東・北極圏開発コーポレーションは、既に417の会社・個人事業主と、ロシア連邦北極圏における投資活動契約を交わした。全案件の投資総額は5300億ルーブルに達し、17,400人の新規雇用が確保される。
【YSIA】通信社 5月19日