Posted on: 2022年10月4日 Posted by: 事務局 Comments: 0

北極圏初の光回線が敷設

 今年の初めに、北極圏遠隔地のサスクイラフ集落(アナバル地区の中心地) 向けに、70キロにわたる光通信の基幹回線敷設された。基幹回線の工事は、オレニョーク地区のジリンダ集落から始まったが、既にアナバル地区に辿ってきた。これは北極圏初の光回線になる。

 この光通信の基幹光回線は、沼地、起伏、永久凍土と激しい気温の差を特徴とする、北極の厳しい気候と複雑な地形下で、敷設されている。回線工事実施企業ロステレコム社は、2022年末までにアナバル地区の中心地向けの光回線工事の完了を計画している。
 ロステレコム社のサハテレコム支社のコンスタンチン ヴォイテホフスキー社長によると、光回線工事は計画通りに進んでおり、今日現在で、サスクイラフ集落までの距離40%の整備が完了している。作業員は現在、アナバル地区のエベリャフ地区とグシヌイ地区との間で工事を進めている。サスクイラフ集落の住民は、近い内に高速インターネットを使用することができるようになる。光回線工事完了後は、サスクイラフ集落の主要な公共施設が接続され、住民はインターネットその他デジタルサービスにアクセスできるようになる。

コンスタンチン ヴォイテホフスキー サハテレコム社長

「サスクイラフ集落までの光回線の敷設により、ヤクーツクを始めとするその他ロシアの各都市との通信状態が安定化する。外部の世界とのつながりが確保され、実業家同士のコミュニケーションが図れるようになり、アナバル地区の発展を大いに促すだろう。また、デジタル技術の導入により、教育のレベルが上がり、住民は、インターネットのアクセスを使って、オンラインで行政機関との様々な手続きをとることができる」
とエドアルド プラトノフ アナバル地区長が説明する。

エドアルド プラトノフ アナバル地区長

 また、インディギルカ川の川辺に位置するウスチ=ネラ集落ズイリャンカ集落(コルィマ川上流域)、スレドネコルィムスク集落(コルィマ川中流域)とチェルスキー集落(コルィマ川下流域)を光回線でつなぐ「コルイマエクスプレス」光回線プロジェクトが、数年後に実施される。回線総延長は1,000㎞以上になる。そこからチュコツカまでの光回線は、オムスクチャン→ペスチャンカ→ビリビノ→ペヴェックのルートで敷かれ、マガダン、チュコツカとサハ共和国との間の光回線網が完備される。

 これらプロジェクトは、サハ共和国の大規模なデジタル化プログラムの続きになる。昨年だけでサハ政府の負担で約2,000㎞の光回線が敷設されたが、それによりサハ国民の80%が高速インターネットにアクセスできるようになった。
 2024年までに、新設回線2,000㎞が敷設され、86の居住地が回線に接続される予定で、国民の85%が、高速インターネットにアクセスできるようになる。

【Yakutia24】通信社 9月30日

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