Posted on: 2022年9月26日 Posted by: 事務局 Comments: 0

サハ共和国の鉱業が加速化

 アイセン ニコラエフ サハ共和国大統領(上写真左)は9月20日に、ヴャチェスラフ シュティロフサハ共和国国家顧問(元サハ共和国大統領、上写真右)とモスクワで会談し、サハ共和国の鉱業発展の見通しについて話し合った。

特に、現在原子力発電所の建設が進んでいるサハ共和国北部のウスチ=ヤナ地区の鉱業発展のビジョンが話題になり、ニコラエフ現役大統領とシュティロフ前大統領は、この地区で現在停止中の錫採掘の再開と、新規の有価鉱物産地開発の必要性について、意見を交換した。
 新規産地開発によって、新たなエネルギー産業のインフラ整備が行われる他、既存の交通インフラの維持、ヤナ川の船舶の継続的航行とニジニャヤ・ヤナ河川港の稼働が確保されることになる。

 この課題実現のために、キュチュス金鉱床に基づくウスチ=ヤナ鉱業クラスター創設は不可欠だ。
 小型原子力発電所が供給する電力の使用に基づく、キュチュス固体有価鉱物産地クラスター創設複合計画は、サハ共和国の2035年までの北極海航路発展計画の一部になっている。

その他、2人はレナ地区の地域産業発展について話し合った。レナ地区の地域産業発展のためには、サハ共和国西部でレアメタルを採掘できる、最新の鉱業機械の確保が不可欠だ。
 サハ共和国は、北極圏の最大級の産地2ヵ所、トムトルレアアース産地とキュチュス金鉱床開発のために、今後数年間400億ルーブルの調達を予定している。
 この2つのプロジェクト実施によって、現地のインフラが整備され、約2,400人の新規雇用が確保される見込だ。
 鉱業エキスパートの評価では、トムトル産地の予想埋蔵量は鉱石1億5,400万トンで、この鉱石には、レアアース要素酸化物の含有量が極めて高い。
 キュチュス金鉱床は、ネジダニンカ金鉱床に次ぐサハ共和国の最大級の金産地で、確認済み金埋蔵量は175トンだが、予想埋蔵量は250トンとなっている。現在のキュチュス金鉱床のオーナーは、セリグダル社とロステフ国営企業だ。

【SakhaNews】通信社 9月22日

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