アルロサ社 ツンドラに溜まる鉄くず処理を進める
アルロサの子会社である「アルマズイ・アナバラ」社は、昨年、アナバル地区で収集された金属くず778.2トンを、北極海航路でアルハンゲルスク港に送った。
アルマズイ・アナバラ社の関係者によると、同社が活動した区域の「後片付け」をすることは、アルロサの企業方針という。自動クレーン、牽引車、ブルドーザを使って、作業員は鉄くずを収集してから、それらを小さめに切断し、更に圧縮してから、船着き場にある倉庫に入れる。
「金属くずの海運輸送費がたとえ高くても、それを理由に止めるわけにはいかない。アナバル地区から更に1,700トンの鉄くずを、今年の9月に、船で運ぶことを計画している。現在、北極海航路の海運輸送の金属くずは、ユリュング・ハヤの船着き場に集められている。」
と、アルマズイ・アナバラ社の代表取締役パヴェル マリニチェフ氏は説明する。
前世期半ばころから、北極圏の大規模な開発が行なわれていたが、産業廃棄物、特に鉄くず処理には、充分な注意が払われていなかった。しかし、プーチン・ロシア大統領が、2010年の初回国際フォーラム「北極圏:対話の領土」で提唱した、北極圏の環境健全化プログラムの開始以来、北極圏の「浄化」が徹底的に進んでいる。
現在、サハ共和国北極圏には、軍隊駐屯地、工業村と地質調査隊基地の廃止後に残った鉄くずの捨て場が沢山ある。
備考:
アルマズイ・アナバラ社が、2015年よりサハ共和国アナバル地区から収集した金属くずの量は以下の通りだ。
2015年:670トン、2016年:784 トン、2017年: 1,244トン、2018年:518トン、2019年:1,438トン、2020年:0ン(コロナ禍のため)、2021年:778,2トン(2022年に輸送予定)、2022年:1,700トン(計画)。
【SakhaNews】 通信社7月29日