Posted on: 2022年8月23日 Posted by: 事務局 Comments: 0

ロシア最大のコークス炭田 エリガ炭田に空港建設

 採炭会社「エリガウーゴリ」報道部によると、同社は炭鉱労働者を運ぶために、2023年にエリガ炭田に総額60億ルーブルで空港を建設、更にIL-114-300型航空機を使った自社の航空会社の設立も計画しているという。
 炭坑労働者のための仮設住宅と常設住宅は、空港近辺に建設される予定だ。エリガ炭田は世界でも有数のコークス炭の産地で、ロシア最大のコークス炭田であり、その埋蔵量は22億トンとされる。

 エリガ炭田はサハ共和国東南部に位置し、最寄りの空港があるネリュングリ市までは415㎞、バイカル=アムール鉄道線までは、300㎞離れている。現在、従業員の輸送は自動車または民間鉄道線ウラク→エリガ間で行なわれている。この鉄道線は、2008年~2014年に最大手の採掘企業「メチェル」社が800億ルーブルで建設したものだが、2020年春にメチェル社は、エリガ炭田の権利と鉄道線を、「A-Property」社(エリガウーゴリ社の100%シェア所有企業)に、970億ルーブルで売却した。

 エリガ炭田までの移動は、自動車道路を使った場合は晴天時で7~8時間、悪天候の場合は10~12時間かかり、鉄道を使った場合は20~24時間も掛かるうえに、輸送能力が当初の計画よりもはるかに小さかった。
 
 石炭生産量に見合った輸送インフラがないことで遅れていた同炭田の開発を、エリガウーゴリ社は、今回の空港建設と航空会社設立によって巻き返す狙いだ。

 また、石炭輸出のために、炭田からオホーツク海までの鉄道線とオホーツク海岸の港湾施設が建設される予定だ。このプロジェクトの総費用は971億ルーブルとなる。

Elgaugo

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