Posted on: 2022年9月20日 Posted by: 事務局 Comments: 0

サハ政府会議で社会・経済発展を予測

 9月12日に行われたサハ政府会議では、アンドレイ タラセンコ サハ共和国首相(上写真左から3人目)が議長を務め、2023年~2025年のサハ共和国の社会・経済発展の基本シナリオと目標シナリオについて話し合いが行われた。
 この会議で、マイヤ ダニロヴァ経済大臣は、サハ経済の持続成長維持と国民の所得向上という社会・経済発展の最優先の方向性について語った。

マイヤ ダニロヴァ サハ共和国経済大臣

 サハ共和国本年度の1月~7月のGRPは、前年度比で8.9%増加し、ロシアの平均値を上回った。2023年~2025年のサハ共和国の社会・経済の発展予測は、外部と内部のファクターを考慮し、対ロ制裁の圧力度合から判断して、基本シナリオと目標シナリオとして立てられた。
 基本シナリオは、地政学的条件の重要な変更を前提としないが、目標シナリオは世界経済の緩やかな成長、新規パートナシップと経済関係の強化を想定する。

 2023年~2025年のサハ共和国の社会・経済成長率は、全体的に、極東連邦管区の平均値より高めに予測されている。このような高い成長率は、石炭、原油、天然ガスのエネルギー資源の採掘増加と金・銀・錫の金属鉱石の採掘増加によって達成される見込みだ。
 2025年までに、サハ共和国のトムトル産地で、レアアース金属の採掘中心地が形成され、造船プロジェクトと金属鉱石の加工プロジェクトも実施される予定だ。また、鉄鋼、木材、LNGとモーター燃料の生産工場も建設される。

 サハ政府は、国民の生活質の向上、失業低下、人工向上対策に特別な注意を払っている。2025年度の平均賃金は、2022年度比較で1.1%増加する予定だ。2024年までに、104の居住地のガス化が完了し、4,637戸にガス供給パイプが接続される。2024年までに、総延長805.7㎞の自動車道路の完備を計画しているが、その中の地方道路699.4㎞とヤクーツク市内106.3㎞が整備される。

 国民経済の全分野、特に建設業と農産業の主要なマクロ経済指標で、肯定的な推移が予測される。例えば、基本シナリオでは2025年度までの牛乳生産は、2022年度比で3.7%、肉類・鶏肉生産は6.4%、卵は0.5%増加すると見込まれている。

 また、サハ当局は、ハイテク企業の発展計画の実施を進める。2025年まで、19の地区にITセンターを設ける計画が進んでおり、2024年には、グラフェンに基づく炭素技術分野で活動する会社の設立が計画されている。この技術は、電気交通機関、AI、新型電池等で活用される予定だ。サハ共和国全土のインターネット接続も計画されており、これによって、2025年度までに、共和国の100%DX化が達成される。

 サハ政府は、ダニロヴァ経済大臣が紹介した社会・経済発展予測を支持し、それに基づき2023年度と2024年~2025年度のサハ共和国予算を編成することを決定した。

サハ(ヤクチヤ)共和国大統領府・政府報道部 9月16日

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