「シベリア社」サハ共和国の豚肉生産量を10倍に
対ロ制裁下での食料安全確保のために、精肉供給は極めて重要だ。精肉の安定供給を図るために、サハ共和国の農業法人「シベリア」社は、豚肉の年間生産を300トンから3,000トンまで増加させる計画を練っている。
この計画を実現するため投資家は、ヤクーツク郊外のマルハ市街区の養豚場の近代化に、9億5,000万ルーブルの資金を提供し、100人の新規雇用を確保する意思決定をした。極東・北極圏発展公社報道部の発表によると、シベリア社はこれから「ヤクチヤ経済特区」の参加企業となり、事業拡大のために土地が分譲される。シベリア社は、サハ共和国で唯一の養豚場を持つ企業だ。その事業拡大により、豚肉の生産原価が下がり、ソセジーその他豚肉製品が手頃な値段で国民に提供されるようになる。
アンドレイ タラセンコ サハ共和国首相とアレクサンドル アトラソフ サハ共和国農業大臣(写真中央)に事業拡大計画を説明するデニス サヴォスティン「シベリア」企業代表(右から1番目)
「当社は設立から既に26年になる。育成豚の頭数を現在の3,500頭から24,000頭まで8倍に増やすことで、サハ共和国の精肉市場のトップ企業になり、市場シェアを3%から30~40%に増やそうと考えている。経済特区の参加企業資格を活用して税の優遇措置を受けることで、新しい養豚場、事務所、ト殺場、従業員寮とライフライン等を計画通りに完成させることが可能になる」
とサヴォスティン代表は確信している。
現在、シベリア社は、4,000頭以上の豚を育成している。2021年は325トンの豚肉を生産し、前年度比で75トン増加した。今年の目標は、豚肉生産量の増加と品目の拡大だ。既に昨年から、シベリア社は「マルハ豚」のブランド品の生産を始めた。
「対ロ制裁下で、サハ共和国は肉類の自給自足を確保しなければならない。これはニコラエフ大統領が私共に与えた課題だ。」とタラセンコ首相はシベリア社の視察中に強調した。
【Yakutia-Daily】通信社 6月3日