Posted on: 2021年7月30日 Posted by: 事務局 Comments: 0

北極で迷子になった白熊、サハ共和国に辿り着く

数ヶ月前に北極海岸で迷子になったというメスの白熊が、はるばる海を渡り、3月末にサハ共和国に辿り着いた。

彼女は最初、ヴェルホヤンスク地区で発見され、ハンディガ川で釣り人のルーラを盗もうとしたが、失敗して逃走。5月11日に再度、トムポン地区のジェバリキ=ハヤ村落に姿を現した。

セルゲイ・クレプシン村長代理は、白熊の村落での行動について、次のように語っている。
「白熊は農家に押し入ろうとしましたが、私と狩人3人が、猟銃で脅しながら、なんとか追い出しました。彼女はその後も咆哮しながら、我々を攻撃しようとしてきましたが、レッドリスト(※)記載動物ですので、撃つことはできません。最終的に、熊の運命については、サハ当局とロシア連邦政府の協議のうえ決定しました」

結局、空腹を抱えた白熊は、アザラシの脂を置いた罠で、あっさり捕獲。その後、サハ共和国環境省のヘリでヤクーツクまで運ばれ、ヤクーツク動物園でしばらく保護されてから、モスクワに輸送された。
白熊の機内食は、ニシンと魚油、そして飲み放題の水だった。

現在、白熊は、モスクワ動物園で快適な日々を過ごしている。
モスクワ動物園では、ロシアの動物愛好家に、白熊の命名コンクールへの応募を呼びかけている。

※レッドリスト:絶滅のおそれのある野生生物をリストアップし、データベースにまとめたもの。(正式名称:絶滅のおそれのある種のレッドリスト)


【SakhaNews】通信社 7月27日

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