Posted on: 2022年4月17日 Posted by: 事務局 Comments: 0

サハ共和国 レアアース金属の採掘税率引き下げを提案

 アンドレイ スイチェフスキー サハ共和国産業・地質学副大臣は、先日、レアアース金属採掘税率を3.5%から1%に引き下げるよう、ロシア連邦院(ロシア議会上院)に提案した。税率の引き下げは、採掘企業の重要な支援策となり、輸入品の依存度を削減することになる。

 スイチェフスキー副大臣は、サハ共和国の有価鉱物が、品質において他国の類似品に対し充分な競争力を持っていると強調。採掘税率の引き下げは、新規採掘企業をサハ共和国に誘致することで、ロシアにとって、重要なプロジェクト実施に繋がると説明した。

アンドレイ スイチェフスキーサハ共和国産業・地質学副大臣

 サハ共和国のレアアース金属採掘は、サハ共和国北西部のトムトル産地で行なわれている。この産地の埋蔵量は、ロシア全土における埋蔵量の16%にあたる、3200万トンとなっており、トムトル産地を開発することで、400人の雇用が確保される。

 レアアース金属は、エレクトロニクス産業、機械工業、宇宙飛行、軍事産業で幅広く使われている。現在、中国と米国はレアアース金属採掘業を掌っているが、サハ共和国の新規プロジェクト開発によって、ロシア連邦もレアアース金属の国際市場の大きなシェアを確保することができる、とスイチェフスキー副大臣は確信している。

備考:レアアースの主要用途
レアアースは蓄電池や発光ダイオード、磁石などのエレクトロニクス製品の性能向上に必要不可欠な材料である。希土類元素、特にランタノイドは電子配置が通常の元素とは異なるために物理的に特異な性質を示す。水素吸蔵合金、二次電池原料、光学ガラス、強力な希土類磁石、蛍光体、研磨剤の材料となる。マグネシウム合金に微量添加することで機械的特性を向上する。
 

【YK24】通信社 4月15日

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