Posted on: 2019年12月25日 Posted by: 事務局 Comments: 0

北極線を超える近代的な人類学文化センターの開幕

12月17日、サハ共和国エヴェンキ民族オレニョーク地区オレニョーク村落で、近代的な人類学文化センター「イルキット」が開館した。ロシア最大手ダイヤモンド採掘会社「アルロサ」は、2億8000万ルーブルのセンター建設資金を提供した。

センター開館式に、ニコラエフサハ共和国大統領とサハ政府、国家議会の関係者、ヂヤチコフスキー「アルロサ」副社長とマリヌイチェフ「アルマズイ・アナバラ」社長が参加した。
150名を収容可能な2階建ての新設センター総面積は1,390㎡、構内に200席の会議場、49席の映画館、儀式場、ダンス教室、合唱・演技教室、インターネットゾーン付きラウンジがある。その他、構内に結婚式場と図書館もある。
「センターの主要目的は、北極の古来民族の文化・言語・民芸の保護です。新設センターでは、民族芸能団のリハーサル、応用芸術の発達が可能になります。北極内の人類学文化センター設立は、大いに喜ばしいことです」とパブロフ・エヴェンキ民族オレニョーク地区長が主張。

備考
エヴェンキ民族オレニョーク地区は、サハ共和国北西の北極圏内に位置する。地区面積は318,100㎢、サハ共和国全土の10%に当たる。ヤクーツク市から地区中心地オレニョーク村落までの陸路距離は2,026㎞、空路距離は1,270㎞。
現在、オレニョーク地区に約4,000人のエヴェンキ人が在住。エヴェンキ人は、極寒環境で何千年に亘って出来上がった独特な文化を持つユニークな民族。環境を極めて大事にすることはこの民族の特徴。

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