
サハ共和国大統領は、キュチュス鉱床クラスターの創設に関する課題を検討しました
2025年4月22日、アイセン・ニコラエフサハ共和国大統領は、「キュチュス鉱床クラスター」プロジェクトの実施に関する本部会議において、同クラスターの創設に関する諸課題を検討しました。
会議では、ウスチ=ヤナ地区のウスチ=クイガ村における小型原子力発電所(SMR)の建設について議論されました。当初、出力50MWの単一ユニットSMRは2028年の稼働開始を予定していましたが、ロスアトム国営企業による出力110MWの二基型原子力発電所へのプロジェクト変更に伴い、運転開始時期は2031年に延期されました。
また、将来の原子力発電所の電力消費者との間で、電力量および電力価格を明記した契約締結に関する課題も話し合われました。特に、錫を含む鉱物資源の開発を目的とする将来の鉱業利用者が、SMRの電力を活用することが想定されています。

会議の結果として、ニコラエフ大統領は、SMR建設に関する常設作業部会の設置を指示しました。
また、ウスチ=クイガへの建設資材輸送のための物流スキームについても個別の指示を出し、さらに、発電所からキュチュス金鉱床までの送電線建設に関して、資金調達源の特定および責任者の明確化を命じました。

「我々はロシア連邦の指導部が示した最重要課題の解決に向けて、協力して取り組まなければなりません。それは、キュチュス金鉱床および隣接する鉱物資源地域を、小型原子力エネルギーを用いて、可能な限り短期間かつ最大の効率で開発することです。この課題は、官僚的な障壁なしに実行されなければなりません」と、ニコラエフ大統領は強調しました。
なお、2018年以降、サハ共和国とロスアトム国営企業は、キュチュス金鉱床および周辺の集落への電力供給を目的とした、RITM-200N原子力ユニットを基盤とする小型原子力発電所の建設プロジェクトを共同で進めています。
また、出力110MWの二基型原子力発電所を建設するという決定は、デプタトスコエ錫鉱床、「ティレフチャフ」「オディノコエ」などの錫鉱床、さらには金、銀、希土類金属などの他の固体鉱物資源の将来的な開発を見据えたものです。
サハ共和国大統領府・政府報道部 4月25日