
プーチン大統領は、ティクシ=ナイバ都市圏における各種インフラ施設の建設に関する指示を出しました
2025年3月27日に行われたロシア連邦のウラジーミル・プーチン大統領のムルマンスク視察に伴う指示一覧には、ロシア連邦北極圏の主要居住地を対象とした長期的な社会経済発展の総合計画に追加の施策が盛り込まれ、その中にはティクシ=ナイバ都市圏(アグロメレーション)も含まれています。
クレムリン公式サイトに掲載された文書には、具体的な施設と明確な実施時期が示されています。
ティクシ=ナイバ都市圏に関しては、2027年から2028年にかけて、1日2,000立方メートルの処理能力を持つ下水処理施設の建設が計画されています。
また、ティクシの水道システムの近代化も予定されており、ニーロフ湾からの水道管設置(メルコエ湖のギャラリーに追加の季節冷却装置を設置)によって、ティクシ住民への安全な飲料水の供給を確保することが目指されています。

2027年から2029年にかけて、ティクシでは新しいクリニックと入院施設が建設される予定です。
また、2027年から2028年にかけて、ブルンスキー地区の中心地にある小児クリニックの大規模改修と医療機器・家具の導入が計画されています。
2027年から2028年には、ナイバ村に医師診療所のモジュール式建物が導入され、新たな医療施設に医療機器や家具が整備されます。
さらに、2032年から2034年にかけて、ナイバには新しい多機能スポーツ・文化センターの建設が予定されています。
加えて、ティクシでは2026年から2028年にかけて、連邦予算から災害救助インフラ整備のための予算が割り当てられます。この計画では、ロシア非常事態省、連邦医療生物学庁、ロシア海運局、そして連邦国家予算機関「海上救助サービス」の各部門が共同で拠点を置ける施設の設計・建設が想定されています。
ロシア連邦大統領顧問であり、「北極 ― 対話の地域」国際北極フォーラムの準備および運営組織委員会の責任書記であるアントン・コビャコフによれば、プーチン大統領の指示は、ロシア北極圏地域の包括的発展を目指したものであるとのことです。

「これらは、北極横断輸送回廊の形成、極北の主要居住地における生活の質の向上、観光インフラの整備、さらには北極開発投資基金の創設に関わるものです。これらのテーマは国際北極フォーラムの議論の中でも取り上げられました。これらの指示の実施は、極北地域の生活水準向上に向けた重要な一歩となり、投資の増加や物流の発展の基盤を築くことで、ロシアのマクロ地域における戦略的地位の長期的強化をもたらすでしょう」とコビャコフ書記は強調しました。
なお、プーチン大統領は訪問の際、ロシア政府の支援を受けロスコングレス財団が主催する第6回国際北極フォーラム「北極―対話の地域」の全体会合にも参加しました。
【GTRKSAKHA】通信社 5月23日